Diary melomelo

趣味いろいろ。

ヴィヨンの妻

588a8412.jpg〜 坊やを背中からおろして、池のはたのこはれかかつたベンチに二人ならんで腰をかけ、家から持つて來たおいもを坊やに食べさせました。
「坊や。綺麗なお池でしよ? 昔はね、このお池に鯉トトや金トトが、たくさんたくさんゐたのだけれども、いまはなんにも、ゐないわねえ。つまんないねえ。」
坊やは、何と思つたのか、おいもを口の中に頬張つたまま、けけ、と妙に笑ひました。わが子ながら、ほとんど阿保の感じでした。 〜





この部分が好きです。この話の主人公は理想の女性です。かなりの良妻です。
でもこの女性の夫のようにはなりたくないですよ。
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